子育て世代の動線を考えた家・屋根を葺きました
家の構造部分が形になったら、雨仕舞(あまじまい。建物を雨水の浸水から守るための措置)を優先します。工事期間にも雨は降るわけで、雨仕舞をしておかないと、屋内を仕上げてもどんどん濡れてダメになってしまうのです。
屋根の下地合板の上にアスファルトルーフィング(アスファルトを繊維に染み込ませて何層にも貼り重ねたシート。水を通さない)を貼ります。これが屋根の最終的な防水層となります
その上から屋根材を葺きます。今回はカラーベストと呼ばれるごく一般的な屋根です。1枚はこんな形をしていて、昔ながらの瓦屋根に対して約1/3の重さしかありません。
カラーベストを雨水の流れに対して下手(しもて)から上手(かみて)へ順に重ねながら葺いていきます。下手から上手へ進めていくのは雨仕舞すべての鉄則です。
葺き上がりました。屋根の峰になる部分や切妻部分は板金で雨の浸入を防ぎます。昔の家では銅板が使われたりもしましたが、現在はガルバリウム鋼板という、サビに強い鉄板が主流です。
屋根が葺けたら軒(のき)の部分に防水ボードを貼って木部を雨から守ります。先の写真の丸囲みの部分のアップで、軒裏には通風のため穴あきのボードを部分的に使います。夏場、屋根裏にたまってしまう熱気を逃がすためです。
外壁となる面には透湿防水シートを貼ります。外壁材が古くなるなどして浸水したとしても、構造部分を濡らさないための措置です。これも建物の下側から始めて上へ貼り進めます。
サッシやドアの周囲は防水テープで水の侵入を防ぎます。写真の黒いテープがそれです。
これで雨が降っても屋内は濡れません。外壁を貼る準備も調いました。